『お盆で3kg増えました…
糖質制限やプチ断食で戻すのはアリですか?』
先日、メンバーさんからご相談を受けました。
その気持ちはよくわかります。
しかし、糖質制限やプチ断食に走るのは、
実は逆効果になりやすいパターンです。
今回は、臨床栄養医学指導士の視点から、
- ①お盆で増えた体重の正体
- ②焦って制限をすると起きること
- ③正しい戻し方4つ
をお伝えします。
Q.お盆で増えた体重を糖質制限で戻すのはアリですか?
A.おすすめしません。
お盆で増えた体重の正体
数日間の食べ過ぎで増える体重の多くは、
グリコーゲン(糖の貯蔵形態)と水分です。
脂肪はごくわずかしか増えていません。
グリコーゲンは1gに対して
3〜6gの水分を抱え込む性質があります。
食べ過ぎによってグリコーゲンが体内に蓄えられると、
それに伴って水分も一緒に増えるため、
見た目以上に体重が増えて見えるのです。
つまり
「3kg増えた」=「3kgの脂肪が増えた」
というワケではありません。
実際に脂肪として増えているのは、
そのうちのごく一部です。
Q.糖質制限・プチ断食をするとどうなる?
A.代謝が下がり、かえって痩せにくい体になる可能性があります。
① カロリー・糖質不足→省エネモード発動
食事を極端に制限すると、
体は「エネルギーが不足している」と判断して
省エネモードに切り替わります。
この状態では代謝が低下し、
少ないカロリーで生きようとするため、
かえって痩せにくくなります。
② 筋肉が分解されて基礎代謝が低下
エネルギー不足の状態が続くと、
体は筋肉を分解してエネルギーを確保しようとします。
筋肉量が減ると基礎代謝が低下し、
同じ食事量でも太りやすい体になっていきます。
③ コルチゾール増加→LowT3症候群→代謝がさらに低下
食事制限は体にとってストレスとなり、
コルチゾール(ストレスホルモン)が増加します。
コルチゾールが増えると
肝臓でのT4からT3への変換が妨げられ、
LowT3症候群と呼ばれる状態になります。
*LowT3症候群=甲状腺ホルモンが少ない状態
T3は代謝・体温・心拍数を調節する
最も活性の高い甲状腺ホルモンのため、
これが不足すると代謝がさらに低下します。
こうした結果、
お盆前よりも痩せにくい体になってしまう
リスクがあります。
以下の4つを意識するだけでOK
戻し方① まずは通常の食事量に戻す
特別なことをする必要はありません。
極端な制限をせず、
いつも通りの食事量に戻すことが最優先です。
むしろここで制限に走ることが、
その後の代謝低下・リバウンドにつながります。
戻し方② 3食+和定食スタイル
ご飯・魚・味噌汁・野菜・果物
という和定食スタイルを基本にすることで、
自然とPFCバランスが整いやすくなります。
- 炭水化物:50〜60%
- タンパク質:13〜20%
- 脂質:20〜25%
戻し方③ 水分を適切に摂る
1日の総水分量の目安は体重×30〜35mlです。
ただしこれは
食事に含まれる水分(約1,000ml)と
体内で作られる代謝水(約300ml)を
含めたトータルの量です。
飲料水として飲む量は、
そこから差し引いた分になります。
体重50kgの方であれば、
飲料水は200〜450ml程度が安静時の目安です。
ただし、
運動量・気温によって必要量は大きく増えるため、
のどの渇きや尿の色(薄い黄色が適切)を参考に
柔軟に調整してください。
戻し方④ いつも通りの運動を再開する
筋肉を動かすことで
余分なグリコーゲンが消費されます。
また血流やリンパの流れが改善することで、
むくみも解消しやすくなります。
ただし、
急に激しい運動をする必要はありません。
まずはいつも通り、
継続できる運動を再開することが大切です。
まとめ
お盆明けの体重増加は「太った」のではなく、
一時的な水分とグリコーゲンの増加であることがほとんどです。
焦って糖質制限やプチ断食をすると、
省エネモード・筋肉分解・LowT3症候群
という3つのメカニズムで代謝が低下し、
かえってリバウンドしやすい体になってしまいます。
通常の食事量に戻し、
- 和定食スタイル
- 適切な水分補給
- いつも通りの運動を続ける
これらで、
1〜2週間かけて自然に落ち着いていきます。
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